体に傷を追ってしまたとき、傷の程度が深くなければ放っておいても以前と治ってくれます。

これが「自然治癒力」です。

私たちの心も、ちょっとしたミスやつまづきであれば、自然と忘れられるようになっています。

心はゴムボールのように例えられることがあります。

だいぶ凹まされたとしても、中に空気がしっかりと入っていればすぐにもとの球体に戻ることができます。

このように、私たちの心にも体にも、本来はその「完全性」を維持しようとするシステムが組み込まれています。

しかし、その完全性が失われてしまうと問題が生じます。

完全性を奪う魔物

ある程度の傷や落ち込みには、私たちの心や体は耐えられるようにできています。

しかし、あるところを越えてしまうと、自分の手には負えなくなってしまいます。

例えば、足首を骨折してしまったら、整形外科に通う必要があります。

心についてはどうでしょうか。

もちろん、うつ病などいわゆる「精神疾患」と言われる状態になってしまったら、精神科医や心療内科医を受診する必要があるでしょう。

ただ、心を守っていた堤防が決壊するには、それなりの理由があります。

「本当に明るかったあの人が、うつ病だったなんて知らなかった」

というのは、よくある話です。

では、堤防を決壊させてしまうものは何だと思いますか?

それは「あきらめ」です。

ストレスがかかっている状況が長く続く、あるいはたった一度でも過度なストレスがかかることで、精神疾患になってしまうことがあります。

ただ、そのときあなたが耐えられる状態であったなら、誰かに相談することで回避することもできたことでしょう。

しかし、あなたが「もうダメだ」とあきらめてしまったとき、あなたのこころは空気の抜けたゴムボールのように潰れてしまいます。

心身の「完全性」を保つために

私たちは、体については、「健康オタク」という言葉もあるように気を遣いすぎるほど気を遣うことがあります。

その一方で、心については普段から気を遣うことがほとんどありません。

誰かに悩んでいることを相談したとき

「そんなの大したことじゃないよ。気持ちを切り替えて頑張りなよ」

と、あなたは言われたことがありませんか?

相談しようと思うときは、あなたが真剣に悩んでいるからですが、心について学んだことがないほとんどの人は上のような反応をするのが普通です。

体の病気やケガも、早い段階で対処することが重要なように、心にある悩みも、大きくならないうちに相談して対処することが重要です。

心と体は密接に関連しています。

たとえ体が健康であったとしても、心が冒されていくと、長い時間はかかっても必ず体に影響を及ぼします。

心と体の両方が健康であってはじめて、人の「完全性」は維持することができます。

体だけでなく、心にも普段から気を配ることを始めてみてください。

そこには、大きな学びがあります。