私が以前、パラリーガルとして法律事務所に勤務していた頃、様々な依頼者様が訪れました。

大学生から専業主婦、企業経営者や資産家まで、年代も環境も立場も大きく異なる方々とお会いし、話を伺ってきました。

事件も違い、伺う話も異なります。

ただ、何百人とお話を伺っているとあることに気づきました。

それは、法律問題を抱える人は、必ずと言っていいほど人間関係に問題を抱えている。

しかも、家族や親戚など身近な人間関係に問題を抱えているということです。

中には、一度法律問題を解決した方でも、また別の問題を起こして相談にいらっしゃる方も多くいました。

「なぜまた相談にいらっしゃったのだろう」

とお話を伺うとともに、その方の人間関係に注意を払って分析してみると、その事がよく分かりました。

私が人の心に興味を持ち始めた瞬間です。

法律問題は氷山の一角

私が勤務していた法律事務所のボス弁(事務所の代表弁護士)は、よく私にこう仰っていました。

「法律相談の8割は人生相談なんだよ」

「何気ない話に付き合ってあげるのも弁護士の仕事だよ」

そのボス弁のお話がすべて事実とは限りませんが、私も実際にお話を伺う中で、依頼者様が話すのは

「どれだけ相手が自分に対してひどいことをしているのか」

がほとんどと言っても過言ではありません。

事件として、法律上大切な事実に関する部分については、本当に2割あるかないかという程度です。

もちろん、事件の弁護を依頼に来ているのですが、依頼よりも前に不満のはけ口を弁護士に求めているという感覚も否めませんでした。

ある依頼者様は

「別に金なんていらねえから、俺が正しいことを裁判所に認めてもらいたいんだ!」

と、自分の正しさを証明するために裁判を起こしたいと依頼に訪れました。

そこに本音があり、本質があります。

法律問題を抱えるからこそ

もちろん、一般の人にもカウンセリングを受けることは、専門家の第三者の視点を入れることになるので、とても大切になることは言うまでもありません。

ただ、私の経験上、法律問題を抱えるからこそサポートが必要な場合というのは決して少なくないはずです。

現代では、女性の社会進出に伴って、女性が直面する問題も多くなっています。

何か法律的な問題が起きたとき、女性の弁護士であれば話しやすいこともあるでしょう。

しかし、弁護士は法律の専門家であって、心の専門家ではありません。

同情することはできても、共感することはできません。

この違いを分かっているのかがとても重要になります。

士業とカウンセラーが協力して依頼者様をサポートするのは、自然の流れになりつつあります。