「ポジティブ」に物事を捉えようとする

それはそれでとても大切なことではあります。

一時期流行ったスピリチュアル系の本やDVDでは「気分がいい状態が大切」「イメージを思い描いて想像する」ことを重要視していました。

もちろん、ポジティブな内容についてです。

ただ、普通に考えれば「いつでもいい気分」でいられるわけがないことは、誰でも分かります。

人には感情があり、いつも揺れ動いている存在でもあります。

移り変わるのが当たり前だから

人の感情は、その瞬間で少しずつ変化していきます。

「女心と秋の空」

と昔の人は例えたように、女性だけでなく男性も、人間すべて心が移り変わっていくのが当然の生き物です。

付き合っていた二人が結婚するときに

「生涯をかけて愛します」

と誓ったとしても、年齢や環境が変われば自然と現実的な愛の示し方も変わっていきます。

一緒に生活していたとしても、四六時中一緒にいるわけではありません。

別の仕事、別の人間関係に囲まれていれば、自然と二人の価値観も変化していくのは当たり前のことです。

価値観の変化に伴って、愛情の示し方も変化すると考えるほうがよほど自然です。

いくら愛し合っている二人でも、一方が落ち込み、他方が不機嫌なことだってあります。

ケンカだって当然します。

大切なのは、感情に溺れて、落ち込み人を遠ざけ、または怒りをぶつけるままにしてしまうのか、あるいは、感情に溺れず、自分が落ち込んでいること、怒りをぶつけそうになっていることを見つめることができるのか、どちらの道を進むのかということです。

真の「ポジティブ」とは?

落ち込みや怒りを感じているとき、その「現在地」をちゃんと認識できているかどうかが重要です。

そこを認識せずに、ただ単に「プラスに考えれば、アファメーションを唱えればいい」と思っているのなら、それは大きな勘違いです。

あなたの「今」をしっかり認識せずに、表面的に「ポジティブ」な振る舞いをしていても、あなたの心は分かっています。

「私は落ち込んでいる」

「私は怒っている」

いくら蓋をしようと頑張ってみても、無視し続けても、あなたの心を騙すことはできません。

本当に「ポジティブ」な人は、表面的にはとても穏やかです。

声高に「私はポジティブになれたから、克服できました」というようなことは言いません。

本当のお金持ちが、普通の人と何ら変わらない生活をしているのと同じです。

自分自身の「今」を、「現在地」をしっかりと認識しているからこそ、たとえ一時心が沈むことがあったとしても、すぐに戻ってくることができます。

本当の「ポジティブ」とはそういうものです。

声高に「ポジティブ」を叫ぶ人に惑わされないでください。

あなたの「今」を見つめることに集中しましょう。