「心」というとき何を指して言うのか、あなたは意識していますか?

多くの人は、「心」というときに思い浮かべるのは「感情」です。

怒り、悲しみ、喜び、楽しさなど、いわゆる「喜怒哀楽」を代表にして私たちには多くの感情があります。

それを分類した現代の心理学者にアメリカのロバート・プルチック博士がいます。日本では殆ど知られていませんが「感情の輪(Wheel of Emotions)」という理論を提唱されています。

「感情の輪」理論の中で基本感情として挙げられているのは、喜び、信頼、恐れ、驚き、悲しみ、嫌悪、怒り、期待(予期)の8つです。

他の感情は、程度の強弱、組み合わせによって生まれるものとされています。

人間の感情について、すべてを説明できるわけではありませんが、重要な指標の一つになっています。

確かに、感情は目に見える部分が大きく分かりやすいので、多くのセミナーやワークショップでは感情を開放することを重視しているようです。

私もそうしたワークショップに参加したことがあります。

ただ、感情は、同時にいくつもの感情が複雑に絡み合って存在しています。一番表に見えている感情だけを扱っても、その裏に幾重にも感情が重なっていることを見過ごすことになってしまいます。

そうして幾重にも重なっている感情を、一つ一つ剥がしていくことで「心」の本質に気づくようになります。

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感情が湧き上がってくる「源泉」は、あなたが普段意識することのできない無意識の領域にあります。

私たちは、成長する過程で経験したこと、感じたことを瞬時に心へ刻んでしまうシステムを持っています。

壮絶な・悲惨な状況を体験した場合、そのことに心が耐えられないことを瞬時に判断して、無意識の領域へ抑圧する心のシステムがあります。

その無意識の領域こそ、私たちの心の「源泉」です。

そして、私たちはこの無意識の領域にダイレクトにアプローチする手段を持っていません。

スピリチュアルや宗教(カルトを含む)の一部の人は、あたかもその手段があるかのように言います。

しかし、多くの場合は当人の「思い込み」であり、一つの自己マインドコントロールであるといえます。

ただ、当人はそれで「変われた」と思っているので、そのやり方が素晴らしいと周囲に話し始めると、それを信じてしまう人が出てきます。

これが、心の本質を見えなくさせてしまう大きな原因の一つです。

無意識に働きかけるためにまずしなければならないのは、あなたの「現在地」を知ることです。

自動車のナビゲーションが、現在地と目的地が分からなければ機能しないように、人の心もまず「現在地」を知らなければ何も始まりません。

今、自分の心がどのような状態にあって、どのような感情にとらわれているのか、自分の心の持つ癖は何なのか、それを客観的に見られるようになってはじめて、あなたの心が見えてくるようになります。

ユング博士の言葉を覚えていますか?

覚えていなければ、一度トップページへ戻ってください。

博士は、「あなたの【内】を見なさい」と説いています。この意味をよく考えてみましょう。

【内】を見るのに「やり方」は関係あるでしょうか?

関係ないはずです。

あなた自身のことを振り返るのですから、特別なことは、特別なものは、何もいらないはずです。

まずは、あなた自身のことを見つめてみてください。

そこからすべてが始まります。